クイズの答こたえ
日本を代表する人気アニメである「ひぐらしのなく頃に」の英名、正解は…
「Higurashi When They Cry」
でした。
このように、日本国内外で人気アニメのタイトルを英語訳とすることでタイトルが全く変わってしまうケースは非常に多く、アニメ好きな日本人からすると、タイトルの隣にキャラクターがいないと一瞬何のアニメなのかわからないと思ってしまうほどです。
今回は、そんな日本と海外で大きく異なるタイトルを持つアニメについてご紹介します。
※それぞれのタイトルで、文法間違いがあったりします。日本人による翻訳のため、ご容赦ください。
ひぐらしのなく頃に(Higurashi When They Cry)
同人サークル『07th Expansion』の代表者である竜騎士07によるコンピューターゲームが元となったサスペンスアニメで、可愛らしいキャラクターたちとは裏腹に繰り広げられるショッキングな展開が、多くのアニメファンたちの間で話題となり未だに人気があります。
ひぐらしは、日本を含む東アジア圏に生息するセミの仲間で、欧米圏では馴染みのない虫です。ひぐらしは英訳すると「Tanna japonensis」と呼ばれていますが、こちらの名前は用いられていないようです。
「Higurashi no Naku Koro ni」とそのまま呼ばれることも多いようですが、日本での正しいタイトルである「ひぐらしのなく頃に」というタイトルそのものが、海外ではあまり意味が理解しにくく、しっくりこない方も多いようです。
これは、四季が存在する環境で生活している日本人が、季節の移り変わりを生物の鳴き声などの生態で表現する海外ではあまりない感覚を持っているためとも言われています。
鬼滅の刃(Demon Slayer)
吾峠呼世晴による日本の週刊少年ジャンプを代表する漫画作品。
原作終了からなお、世界的な人気が大きく、2023年4月現在、TVアニメシリーズ第3期「刀鍛冶の里編」が絶賛放送中です。
一見Demon Slayerと聞くと、西洋風の鎧の騎士が剣や盾を持って、翼や角、大きな爪を持つ獣のような悪魔を倒していく、フロム・ソフトウェアからリリースされている人気ゲームシリーズである、ダークソウルシリーズのような絵をイメージしてしまいます。
まず、鬼という存在は日本で古来より伝わる独自の妖怪であることから、鬼を十分に表現できる単語がないということが、背景にあります。そのため、鬼を果たして悪魔と同一視する「Demon」や「Devil」と訳すのか、妖怪と同様ひとまとめに「Monster」とするのかで、海外へ輸出する場合の担当の翻訳者は非常に頭を悩ませたことでしょう。
鬼滅の刃は、端的に表せば刀を持った戦士たちが、人を襲う鬼を狩るストーリーなので、鬼を狩る者、「Demon Slayer」と訳されました。
呪術廻戦(Sorcery Fight)
芥見下々による、鬼滅の刃同様に週刊少年ジャンプを代表する大人気アニメ。
2023年夏頃、待望のアニメ2期がスタートする予定となっています。
呪術、という名称も日本固有のまじないのようなもので、単に呪いであれば「Curse」と訳すことができるものの、実際魔術のように呪いを扱うシーンが多いことから、単に「Curse」とするのは適切ではなく、鬼滅の刃の鬼同様に十分に表現できる適切な単語がないことから、魔術を意味する「Sorcery」を当てはめているようです。
しかし、作中に登場する呪術を操る呪術師は、「Jujutsu Sorcerers」と呼ばれているため、作品の雰囲気を守るためにあえて多少意味が通じにくい、おかしな翻訳を行っていると言えるでしょう。
ちなみに、呪術廻戦の一部のキャラクターは、日本人でも読むのが難しい名前を持っています。英語版はキャラクターの名前がアルファベット表記となるため、日本人よりも海外のアニメのファンの方がキャラクターの名前を正しく覚えているということもあるかもしれません。
進撃の巨人(Attack on Titan)
諫山創による日本の漫画作品で、2021年についに完結した日本を代表するアニメの中でも漫画が10年以上連載し、愛されているかなりのビッグタイトルです。2023年秋に、アニメの方もついに完結を迎えると言われています。
作品内で初めて巨人が現れたり、主人公エレンが活躍するシーンなどで流れるこの作品を象徴するBGM名に「attack ON titan」と用いられていたりして、日本人のファンの間でも意外に馴染みのある英語名ではあるものの、進撃の巨人という名前をそのまま英語には翻訳すると「Attack on Titan」にはならないのです。
巨人が人類を襲うのであれば、襲来や侵略を意味する「invasion」のような、巨人側の驚異を際立たせる単語を用いたほうが似合いそうなイメージではあるものの、実際の英語名は「Attack on Titan」。日本語では「巨人を攻撃する」という意味のため、ダイナミックな巨人が出てきて暴れる漫画というイメージから、一気に巨人に挑む人類側の視点にタイトルの意味が変わってきます。
なお、進撃の巨人という名前にはストーリー的にも様々な意味が込められているため、まだ進撃の巨人をチェックしていない方は、ぜひアニメや漫画を見てみることをおすすめします。
かぐや様は告らせたい(Kaguya-sama: Love Is War)
赤坂アカによる日本のラブコメディ漫画。
ちなみに、作者の赤坂アカは2023年現在アニメ化して注目を集めている「【推しの子】」の原作でもあります。
「Kaguya-sama」は、主人公兼メインヒロインである四宮かぐやを指すため、「かぐや様は告らせたい」の英語タイトルであると結びつけやすいかと思いますが、「Love is War」という文章が入った途端に、果たしてアニメ本編なのか、外伝作品なのか判断しにくくなることも。
「かぐや様は告らせたい」というタイトルは、日本語特有の俗っぽい表現が用いられたタイトルであることから、まずは適切な表現に直すと「かぐや様は愛の告白をしてほしい」というタイトルに直すことになります。「恋は戦争」を意味する「Love is War」とはなおさら結びつかないことでしょう。
作中では、もう一人の主人公である生徒会長・白銀御行とかぐやがお互い両思いなものの、自分ではなく相手に告白されたいという意地っ張りな行動がストーリーの軸となっていきます。このような展開から、恋を巡った心理戦が繰り広げられ、その様子が「恋の戦争」と取ることができるため、「Love is War」という訳は非常にユニークでぴったりと言えます。
僕だけがいない街(Erased)
三部けいによる日本のサスペンス漫画作品。
アニメだけでなく、映画やドラマ化といった様々な媒体でメディア展開を行い、その全てのラストが異なるということで話題となりました。
僕だけがいない街という日本名に対し、「Erased」というタイトルはあまりにも寂しいものを感じますね。なぜ「僕」以外にも全てが消えてしまったとも言えるようなタイトルになってしまったのでしょうか。
実際に僕だけがいない街を見たことがあるアニメファンであれば、なぜこのようなタイトルに訳されてしまったのか、わかるかもしれません。それがどうしてなのかを、作品を愛するファンを集めて議論するのも面白いかもしれませんね。
炎炎ノ消防隊(Fire Force)
大久保篤による日本のバトル漫画。バトル漫画でありながらもSFやサスペンスのような様々な要素が人気。消防士なのに、炎で炎を消すという奇抜な設定がこの作品の特徴です。
炎炎ノ消防隊という名前自体が、日本語特有の言葉遊びの面が強く、英語への翻訳はとても難易度が高いでしょう。
「Fire Force」という名前は、単純に訳すならば日本語で「炎の力」という意味になるため、炎の力を使って戦う登場人物たちの様子を表すのなら違和感はないものの、タイトルから消防士の要素が消えてしまっているのが少し残念なところです。
日本語と英語で、アニメのタイトルが大きく変わることは非常に多かったりします。
今回紹介したものはあくまで一部のため、自分の大好きなアニメがどのぐらいタイトルが変わっているのか、調べてみるのも面白いですよ。
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