クイズの答え
日本を代表する2種類の緑色のスパイス、正解は…
「わさび」と「ゆず胡椒」
でした。
世界中には料理に使われる数多くのスパイスがありますが、わさびやゆず胡椒は日本を代表するスパイスで、世界中のスパイスの中でも異質な存在と言えるでしょう。
スパイスといえば、辛味があったり、または独特な香り付けをしたり、料理を美味しく食べるためにとても役立つ調味料というイメージが強いです。
日本で有名なスパイスといえば、七味唐辛子と呼ばれる調味料で、赤い色をしている辛いものです。辛いもののイメージである赤色をしているので、見ただけで辛そうという印象を持ちます。
しかし、わさびとゆず胡椒は、2つとも緑色をしているのに辛みがあるスパイスで、日本では非常にポピュラーな調味料として親しまれています。赤=辛い色というイメージであれば、見た目で味を想像することはできないでしょう。
他に、世界的にも広い国で知名度があり、親しまれる辛みのスパイスは、チリ(唐辛子)、ジンジャー(生姜)、ペッパー(胡椒)ですが、わさびはこれらの辛みのあるスパイスとはまた別種の辛みを持っており、世界的な認知度はあまり高くはありませんでした。
しかし、日本食文化が広がることで世界中で、わさびを味わう機会が増え、今となってはわさびは少しずつ世界的な認知度を獲得してきています。
ゆず胡椒は、わさびと比べ、日本産の伝統的なスパイスになるため、世界中でも味わえる機会は多くありません。
今回はそんな日本を代表する2種のスパイスについて、解説していきます。
わさびとはどんなスパイス?
わさびは、アブラナ科ワラビ属の植物で、日本で古来より愛される辛みスパイスです。近年、海外でも日本食ブームの影響で浸透してきているおかげもあり、「Wasabi」と呼ばれているようですね。
日本で最も古い歴史の中では、約400年前から栽培が始まって、生活の一部として浸透していたと残されています。それほど日本人の生活とわさびの関係は長く、愛され続けています。
わさびをメインの材料にして料理を作るというよりも、主に魚の刺身やお茶漬けといった和食のワンポイントとして、ひと味加えるのに用いられることが多いです。
唐辛子などのスパイスが、舌がしびれたり、焼けるような熱さを感じる辛みを覚えるところ、わさびは舌よりも鼻から頭の中にかけてツーンと刺さるような辛みが特徴的。
そういった味の感じ方から、わさびはよくある辛みスパイスの中でも特殊な味がするスパイスと言えます。
また、わさびの辛み成分は「アリルイソチオシアネート」が由来しており、揮発性の高い物質です。わさびをすりおろして山盛りにしたり、すりおろす前のわさびの匂いを嗅いでみると、実際に食べなくても鼻がツーンとして涙が出るような感覚になります。これは、わさびの辛みの揮発性が高いため、常温でも辛み成分が空気中に流れ出ているからです。
ちなみに、わさびは健康にも良く、スパイスでありながらハーブとも呼ばれていることを知っているでしょうか?
わさびの代表的な効能に、殺菌作用があります。辛み成分の「アリルイソチオシアネート」は、殺菌作用が強く、菌や寄生虫、カビにもよく効きます。魚の刺し身や寿司にわさびがついているのは、風味以外にも殺菌作用が期待されているのも理由です。口内の雑菌にも効くことから、口臭予防にも役立ちます。
特に、今より家電が普及する前の時代では冷蔵庫がなかったことから、生魚を常温で保管する時間が長いせいで魚に雑菌が繁殖しやすく、食中毒を抑える方法がなかなかありませんでした。そこで、わさびの殺菌作用を目的に、刺し身や寿司に合わせることにより、食中毒はかなり減ったとも言われています。それほど、わさびの持つ殺菌作用は強力ということがわかりますね。
他には、血栓を予防したり、抗がん作用、整腸作用、美容効果など、非常に良い恩恵が多いですが、刺激が強いスパイスなので、食べ過ぎには注意したいところです。
ゆず胡椒とはどんなスパイス?
ゆず胡椒は、唐辛子と柚子を原料にした日本のスパイスです。主に日本の九州地方の伝統的な調味料でしたが、現代では日本全国で人気のあるメジャーな調味料となっています。
唐辛子の辛みの中に、柚子のさわやかさが入ることで、ただの辛みではなくやみつきになるような独特な風味をしています。
胡椒という名前を持っているため、原料に胡椒が含まれていると思われがちですが、実は胡椒の実は一切使われていません。
ゆず胡椒の作り方は、唐辛子と柚子の皮を刻んで、塩を加えて熟成させることで作られるため、その製造工程に一切胡椒が出てきません。
名前に入っている胡椒は、日本の九州地方の方言で「唐辛子」と意味が同じことから、胡椒が一切含まれていなくても胡椒という名前を持ちます。このスパイスの名前は原料通りの「ゆず唐辛子」や「ゆず塩辛子」のような名前ではないのです。
ゆず胡椒が緑色をしている理由は、使われている唐辛子の色にあります。一般的にゆず胡椒に使われる唐辛子は青唐辛子で、ここで赤色の唐辛子を使うと、朱色のゆず胡椒が出来上がります。それぞれの違いは、緑色の方が辛みが強く、朱色の方が香りが強いとされています。ゆず胡椒を料理に使いたいと思ったとき、どちらを優先して味付けしたいかで決めるのも楽しみ方の一つですね。
ゆず胡椒:約1,300円+国外送料
ゆず胡椒は、味の主張が控えめな日本料理全般に相性がよく、一味プラスしたいときによく使われています。日本料理以外では、マヨネーズに混ぜて、サンドイッチを作るときのパンに塗ったりと、からしマヨネーズの辛み成分に使われることもあります。
色々なところで活用できる、万能調味料と言っても良いでしょう。
ゆず胡椒は、日本特有の調味料ですが、近頃はバーベキューに合うなどで海外でも注目が高まっているようです。ぜひ一足先に通販などで探して、試してみてはいかがでしょうか。
一度味わうと、ただの辛みだけでは満足できなくなってしまうかもしれません。
海外のわさび
日本特有のものと思われがちなわさび。日本のわさび以外に、実は海外でもわさびがあることはご存知でしたか?
それは、ホースラディッシュと呼ばれる野菜です。よくローストビーフの付け合せにされているスパイスですね。
ホースラディッシュは、日本では緑色のわさびと分けるために、西洋わさびや山わさびと呼ばれます。また、日本のわさびは本わさびと呼ばれています。
ホースラディッシュは本わさびとは異なり、白色をしていて、そのまま食べるとそんなに辛くはありません。しかし、本わさびにはない独特な酸味と、すりおろすことで本わさび顔負けの強い辛みが出てきます。
ホースラディッシュがすりおろすことで強い辛みを持つようになる理由は、すりおろされることで酵素が作用して、辛みと香りが現れるようになるためです。本わさび同様に、辛みと香りは揮発性が高いので、すりおろしたらすぐに食べるのがおすすめ。時間を起き過ぎると、辛みと風味が半減してしまいます。
ホースラディッシュが相性の良い料理は、ローストビーフだけでなく、ハンバーグのような肉料理全般になります。日本では、ホースラディッシュと醤油の相性が良く、この2つを組み合わせた山わさびソースをハンバーグやステーキにかけて食べる光景がよく見受けられます。
本わさびやホースラディッシュを用いた日本製の商品は、通販サイトで買うことができます。そのままわさびを食べるのに抵抗があっても、ドレッシングやマヨネーズのような他の調味料と既に組み合わされた商品も多いです。
一度試すと、クセになる刺激で、あなたもわさびの虜になってしまうことでしょう。
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