クイズの答え
日本人が健康のために飲んでいる緑色のスライムの正体、正解は…
「くず湯」
でした。
くず湯は、日本ではポピュラーな食べ物、くずをお湯に溶かした飲み物です。
飲み物と言われているものの、見た目は非常にスライムに似ていて、飲み物ではなく食べ物のようにも見えます。人によっては、食べ物とは思えない見た目だと思うこともあるかもしれません。実際に飲んでみると、喉越しはとろっとしており、ゆっくりと胃腸に降りてしみ渡る優しさがあります。
写真にある緑色のくず湯は、お茶が入っているので緑色をしています。抹茶くず湯と呼ばれるくず湯のフレーバーの一種として、人気があります。
なぜこのように見た目がスライムに似た飲み物を日本人は好んで飲んでいるのか。なかなか信じられないと考える方もいるかと思いますが、それはくず湯に健康に良い成分が多く入っているからです。
くず湯の材料として使われる葛(くず)には、多くの栄養素が含まれており、それをお湯に溶かすだけで簡単に飲み物として取り入れられるくず湯は、手軽さが人気となっています。
また、葛(くず)が健康に良いことは、日本のみならず、すでに紀元200年頃の中国の歴史書にも葛根湯(かっこんとう)という名の漢方としてくずの根が薬として扱われていると記されており、現代でも漢方薬の代表として、名が広く知られています。
ちなみに、日本でも、葛根湯の原料にくずが使われているということは、名前に葛の文字が含まれているにも関わらず、意外と知られていないようです。
今回は、日本の古くから伝わるハイスペックな栄養食でもあるくずの魅力についてご紹介します。
葛(くず)って何?
<くず粉>
まずはくず湯の材料となる葛(くず)とは一体何なのか、から知っていきましょう。
くずはマメ科クズ属のつる性の多年草で、日本全国に生息。日本では秋の七草と呼ばれる、健康に良い七種類の野草の一種として数えられています。日本生まれのハーブと称した方が、わかりやすいかもしれません。
葉・花・茎・根のすべてが余すことなく可食部になっているため、くずは古くから日本の料理に密接に関わってきた食材と言えるでしょう。
現代の日本人には、くず湯として飲み物に、くず餅としてスイーツに、くずきりとして鍋の具材に使われることで親しまれています。
これらのくず湯、くず餅、くずきりに使われるのは、くずの根の部分で、根を細かく砕いて、水に繰り返しさらすことで、出てきたデンプンを乾燥して粉にしています。
出来上がった粉はくず粉と呼ばれ、同じくデンプンの塊である片栗粉と見た目も役割もよく似ていますが、くず粉の方が、健康に良い成分が多く含まれていると言われています。
こうして出来上がったくず粉を様々な料理に使うことで、食生活に取り入れてきました。
その歴史の深さは、日本最古の歴史書である、日本書紀にも記されているほどで、くずと日本人は切っても切れない関係です。
他にも、日本の奈良県・和歌山県の郷土料理として胡麻豆腐という食べ物もあります。
豆腐といえば、一般的に大豆を用いた料理ですが、胡麻豆腐は一切大豆を使っておらず、くずと胡麻で作られているのです。名前に豆腐がつく理由は、見た目が豆腐のようだから、という単純な理由で、他に特別な意味はないようです。
シンプルに表すのであれば、「くず胡麻」と呼ばれてもおかしくはありませんが、「胡麻豆腐」という名前の方が響きはどことなく良いようにも感じますね。
くず湯の効能
くず湯の効能としては、以下が挙げられます。
- ・体を温める
- ・解熱発汗作用がある
- ・胃腸を整える
- ・肌の調子を整える
- ・コレステロール値を下げる
- ・血流をよくする
- ・肝機能を高める
- ・ホルモンバランスを調整する ...etc
といったように、非常に多くの効能を持っており、飲むだけで身体の調子が良くなるという人も多いぐらいのスーパーフードです。
体を温めながら熱を下げてくれるため、日本ではよく風邪を引いたときに母親がくず湯を出してくれた、と答える人が多いです。
具体的にくず湯に含まれる成分を表すと、血流や神経の安定に良いフラボノイド類、胃腸・肝臓の調子を整えたり、動脈硬化の予防に効く10種類以上のサポニン、生活習慣病の予防に役立つイソフラボンが主に含まれています。
ストレス社会の日本では、胃腸の不調を訴える人が多いですが、意外にもくず湯が胃腸にとても良い飲み物であることは知られていなかったりします。
風邪を引いているとき以外でも、以下のような身体の不調を感じる人こそ、くず湯を飲んでみると良いでしょう。体が内側から温まるので、夏場のクーラー風邪にもよく効きますよ。
- ・寝てるのに疲労感がある
- ・食欲がなかったり、胃の調子が悪い
- ・集中力が続かない
- ・イライラしたり、気持ちが落ち込んだりしてしまう
- ・顔色が悪いと言われる
- ・動悸がする
- ・寝付きが悪い
- ・生理不順
- ・冷え性
- ・更年期障害が気になる
- ・健康診断でコレステロール値が高いと言われた
また、このようにくずが体にとても良い食品であるということは、近頃世界中のセレブたちも知れ渡ってきています。
日頃、マクロビオティック(玄米などの穀物を中心に、旬の野菜、海藻、豆などを環境に合わせバランス良く食べる食事法)を実践するにあたって、料理にとろみをつけるのにくず粉がよく利用されており、今やくずの効能は、世界水準レベルと言っても過言ではありません。
くず湯と葛根湯の違い
くず湯とくずが含まれる葛根湯。一見名前からして、くずの根と書かれているため、同じものに見えますが、少しだけ違います。
くず湯は、くず粉をお湯に溶かしてとろみの付いた飲み物のことを指します。今まで解説してきたのは、飲み物としてのくず湯で、生活習慣の改善や、体の不調を整えるのに役立ちます。
一方葛根湯は、くずの根以外にも6種類の生薬を混ぜ合わせることで成り立つ漢方です。くず湯が体に良い飲み物であれば、葛根湯は立派な薬の一種で、体を温めたり、痛みを和らげる効果を持ちます。日頃生活習慣の改善のために飲むというよりも、風邪の引き始めに予防のため飲むという使い方が一般的です。
葛根湯を飲むときは、水でそのまま飲むよりも、お湯に溶かしてくず湯のようにして飲むのがよく効きます。
葛根湯もお湯に溶かすと、くず湯同様にスライムのようなとろみがつきますが、くず以外の成分はお湯に溶けずに沈殿していることが多く、普通に飲んでいるとせっかくの体に効く成分を飲み残してしまうということも。成分を余すことなく体に取り入れるためにも、しっかりとかき混ぜて残さず飲むというのが、葛根湯を飲む上で大切なポイントです。
もしも葛根湯を毎日でも飲みたいという場合も、1日3回食後のタイミングを守れば大丈夫です。葛根湯には中毒性が高い成分や、副作用が気になるような成分は特に含まれていないため、心配はいりません。
なんと、ソニーがプレイステーションや任天堂がスーパーファミコン用のディスクを用いたゲーム機を開発するきっかけとなったとも言われているようです。
今の家庭用ゲーム史に大きな影響を与えた機体と言っても良いかもしれません。
おすすめのくず湯
世界的にも注目を集めつつあるスーパーフードのくず湯。
一見日本の伝統的な食品というイメージもあり、それぞれの名産地でなければ買えないイメージもあるかもしれませんが、通販を用いれば意外とかんたんに手に入ります。
おすすめのくず湯
日本の伝統的な飲み物である抹茶とくず湯の最強コンビ。
慣れ親しまれたお茶の風味とくずのとろみで非常に飲みやすく、気づけば体がぽかぽかになっているでしょう。
お茶も非常に健康に良い成分が含まれているため、健康に良い飲み物を飲みたいと考えたら、まず抹茶味を選びましょう。
しょうが、といえば寒いときに食べることで体が温まったり、お風呂に入れてさらに温まろうとするなど、体が温まるというイメージが強い食材です。同じく体を温める効果を持つくずとは相性が抜群で、しょうが味のくず湯を飲めば、寒さなど忘れられるでしょう。
日本の伝統的な飲み物である抹茶とくず湯の最強コンビ。
慣れ親しまれたお茶の風味とくずのとろみで非常に飲みやすく、気づけば体がぽかぽかになっているでしょう。
お茶も非常に健康に良い成分が含まれているため、健康に良い飲み物を飲みたいと考えたら、まず抹茶味を選びましょう。
くず湯のおすすめの飲み方
いざくず湯を購入し、実際に作ってみようと思ったとき、せっかくならおいしく、体によく効く飲み方がいいですよね。
ただ飲むだけなら、くず粉をお湯に溶かして混ぜるだけでいいですが、そこに一手間をかけることで、よりおいしく、健康にもいいベストな飲み方ができます。
1.しっかりと加熱する
くず湯はとろみが特徴的です。
しっかりととろみを付けるためにはとにかく、加熱をしっかりとすることが大切です。
白く濁っていたり、サラサラしているのは、まだ加熱が足りないため、うまくくずがお湯に溶けていない状態です。透明感があって粘り気が強くなったら、飲み頃。
お鍋でも電子レンジでも、どちらでもおいしく作ることができるので、どんな方法でもしっかり加熱する、と覚えておくと良いでしょう。
2.ダイエットやデトックス
くず湯はダイエットやデトックスを行っているときの飲み物としても最適。空腹感があるとき、間食としてゆっくり飲むと、空腹感を軽減できます。
また、食べ過ぎで胃の調子が悪いと感じるときも、同様にゆっくり飲むことでデトックス効果を発揮でき、胃腸の調子を整えてくれるのでおすすめです。
3.くず湯を固めて食べる
くず湯という飲み物ではなく、食べ物に変身させるのも一つの楽しみ方です。
くずは固まりやすいので、プリンのようなデザートだったり、くずきりにしてみたり、自分の好みの形にアレンジしやすいのが特徴。
プレーンのくず湯であれば、味がついていないので、例えばチョコでも塩気のあるだしでもなんでも相性が良いです。
自分好みのおいしい形で、風邪を予防できるのは最高ですね。
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