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海外でも「和菓子の日」を楽しもう!海外の食材で作るどら焼きときんとん

Created 2022/08/11 17:13:59 in 和菓子 | 商品紹介 | レシピ | スイーツ |

「和菓子の日」の紹介や、海外でも和菓子を食べたい方にどら焼きときんときのレシピとZenPlusでご購入いただける美味しい和菓子を紹介しています。

ライター/フードクリエイター:ビバコ

日頃の疲れを癒してくれるティータイムは、なにかと忙しい現代社会においてほっとできる憩いのひと時。コーヒーや紅茶と共にいただく洋菓子ももちろん美味しいのですが、海外の異文化の中で生活していると和菓子が恋しくなることってありませんか?

外国のスイーツは一般的にビスケットやチョコレート、キャンディーなどのお菓子が中心ですが、日本の移り行く四季の情緒が凝縮されている和菓子は、見た目も味わいも唯一無二の世界観を感じます。実はそんな和菓子にも記念日があり、6月16日が「和菓子の日」として指定されています。外国で暮らしていても和菓子の日を楽しみたいですよね。

落ち着いた甘さの和菓子は年齢を問わず誰からも好まれていますが、中でもなじみ深い和菓子の代表と言えば「どら焼き」ではないでしょうか。こんがり焼き色がついた香しい皮と甘いあんこは、緑茶との相性も抜群です。でも海外ではなかなか手に入りにくい和菓子でもあります。

そこで今回は和菓子の日に合わせて海外のスーパーで手に入りやすい食材だけで作る、家庭で手軽にできる「どら焼き」、そしてレンズ豆のきんとんの2種のレシピをご紹介します。

海外のスーパーでは、どら焼きのあんこの原料となる小豆は入手しにくい地域もあるので、入手しやすいブラックビーンズの水煮缶で代用します。すでに煮てあるので砂糖で煮詰めるだけですし、どらやきの皮は材料すべてを混ぜるだけなのでとても簡単です。ベーキングパウダーの力でふわっとさせるので、泡立てる必要もなく、ご家庭で手軽に出来るレシピですよ。

きんとんはドライのレンズ豆で代用して作ります。レンズ豆は浸水の必要がなく、すぐに火が通るので時間もそれほどかかりません。リーズナブルで誰にでも好まれる甘さ控えめの和菓子なので、ご家庭で和菓子を作りたい、または食べたい海外在住者の方は是非試してみてくださいね。

和菓子の日とは

和菓子

「和菓子の日」という記念日が6月16日にあるのをご存じでしょうか。無病息災や除災招福を願いながら和菓子を食べて、より和菓子に親しみましょうという日です。昭和54年に(1979年)に日本和菓子協会が設定した記念日として認定されています。

近年SNSの影響などから、ますます注目を集めている「和菓子の日」ですが、実は平安時代頃から長きにわたり6月16日に執り行われていた行事でもあります。途中、存続の危機にあいながらも多くの人々の和菓子愛に育まれ、現代に受け継がれています。

和菓子の日の由来

みたらし団子

西暦848年の平安時代中期頃、日本国内では疫病が蔓延していました。この事を案じた仁明天皇は御神託に基づいて6月16日に、16の数にちなんだ菓子、餅などを神前に供えて、疫病を除け健康招福を祈る「嘉祥の祝い」を設け、元号も「承和」から「嘉祥」に改元しました。「嘉祥」という文字はめでたい事が起こる予兆という意味もあり、福行事として定着していったのです。

のちの鎌倉時代には勝負を重んじる武家の間でも大変尊ばれる行事となり、室町時代には、公家の間でこの日に食べ物を贈り合う慣習が定着していきました。江戸幕府においてはでは6月16日は盛大な行事が執り行われ、江戸城大広間に菓子を並べ、将軍から諸士に下賜されていた様子から、とても重要な儀式として執り行われていた記録が残されています。

この行事は明治時代以降には一旦途絶えてしまったのですが、今から40年ほど前に改めて見直され、和菓子の日として復活し現在にいたります。

海外の食材で作る和菓子の費用 ~どら焼きときんとん~

▽費用はどれくらい?スーパーで具材購入時のレシート

レシート

どらやきの皮は手持ちの小麦粉とベーキングパウダーや砂糖を使用するので、今回はどら焼きのあんことなるブラックビーンズの水煮と、きんとんのレンズ豆の2つを購入しました。全部は一度に使いきれないので、どら焼き4個分、きんとん5個程に換算しますと今回の具材代は、日本円で約100円以下となります。

餡用具材

☆ポイント

  • 赤レンズ豆を使用すると黄色っぽい色に仕上がり、栗、またはサツマイモのきんとんを思わせる雰囲気に仕上がるのでおすすめです。
  • ブラックビーンズの水煮缶とすぐ火が通るドライのレンズ豆を使用することで時短で簡単に作れます。

どら焼きとレンズ豆のきんとんの材料と使用する道具

どらやきときんとんの材料

▽どら焼きの皮

  • 卵・・・3個
  • 砂糖・・・40g
  • 中力粉(グルテン量10%前後)・・・100g(振るっておく)
  • ベーキングパウダー・・・小さじ1杯
  • 水・・・大さじ3
  • はちみつ・・・大さじ1杯

▽どら焼きの中身のあん

  • ブラックビーンズの水煮缶・・・一缶(540ml)※中の水を切った後の豆だけの重さは380g
  • 砂糖・・・250g
  • 塩・・・小さじ1/5(軽く一つまみ)
  • 水・・・1/2カップ

▽レンズ豆のきんとん

  • 乾燥レンズ豆(レッド)・・・180g(1カップ)
  • 砂糖・・・150g(1カップ)
  • 塩・・・小さじ1/5(軽く一つまみ)
  • 水・・・1カップ

☆どら焼きを作るのに使う道具

どら焼きは身近にある道具だけで作れます。必要なのは、

  • ボウル
  • フライパン
  • フライ返し
  • おたま
  • 泡立て器
  • サランラップ(皮が乾燥しないように包む)

等です。

和菓子の作り方 ~どら焼き~

▽どら焼きの皮の作り方

卵と砂糖を混ぜる様子

  1. ボウルに卵を入れ混ぜ、砂糖を加えてよく混ぜます。泡立てる必要はありません※。
  2. そこにふるった中力粉とベーキングパウダーと水を加えて混ぜます。
  3. はちみつを加えよく混ぜたら、常温で生地を30分ほど寝かしておきます。表面が乾燥しないようにボウルにラップをかけておきましょう。
※どら焼きの皮は少量のベーキングパウダーの力で膨らませるので泡立てる必要がありません。

▽どら焼きの皮の焼き方

どらやきの皮を焼く様子

  1. フライパンを弱火で温めたら油を敷き、余分な油はキッチンペーパーでしっかり拭き取ります。油が多いと皮の表面の色がムラになりやすいので、極力拭き取ってください。
  2. 生地を直径7センチほどの円になるようにおたまですくってフライパンに流し入れます。
  3. 一分程して表面がぷつぷつと泡立ったら裏返します。焼き色が足りなければもう少し焼いてください。
  4. 裏面も焼き色がうっすらついたら完了です。
  5. 焼きあがった皮は乾燥しやすいので、表面をサランラップで覆っておきましょう。

▽どら焼きのあんこの作り方

どら焼きのあんこを作る様子

  1. 鍋に水を切ったブラックビーンズと水、砂糖を入れ、水がなくなるまで弱火で煮詰めます。途中、ヘラで時々練りながらかき混ぜてください。
  2. 豆につやと照りがでたらおたまの背で豆を7回ほど強く押し、豆を軽くつぶします。火を止める直前に最後に塩を加え、まんべんなく混ぜたら火を止めて完成です。

▽どらやきの皮にあんこを塗る時のコツ

どら焼きのあんこの塗り方

どら焼き

  1. どら焼きの皮にあんこを塗るときは、中央部分を厚めにすると、仕上がりの形が綺麗です。
  2. 作ったどら焼きはすぐにラップで包みましょう。しばらく置くことであんこの水分が皮に適度に移り、しっとりと食べやすくなります。

和菓子の作り方 ~レンズ豆のきんとん~

レンズ豆のきんとん餡を作る様子

  1. 鍋に乾燥レンズ豆(赤)と水、砂糖を入れ、水がなくなるまで弱火で20分ほど煮詰めます。途中、ヘラで時々練りながらかき混ぜてください。水分が蒸発したら火を止める直前に最後に塩を加え、まんべんなく混ぜたら火を止めて完成です。
  2. 直径5センチくらいの深さのある小皿にサランラップを敷きます。そこにきんとんを大さじ1ほど入れ、てるてる坊主を作る要領で丸く包みます。形成後にラップをはずしたらレンズ豆の茶巾絞りの完成です。

レンズ豆のきんとんの成型様子

※レンズ豆は煮ているときに鍋底につっつきやすいので、焦げないように時々鍋底からヘラでかき混ぜてください。
※レンズ豆の水分が蒸発しにくい時は、鍋からフライパンに移し替えて弱火で煮詰めると早く水分が蒸発し、時短できます。

和菓子を作るより食べたい方必見☆ZenPlusで買える和菓子の厳選商品の紹介!

私事で恐縮なのですが、祖父が和菓子職人でして、幼い頃の私の遊び場は祖父がお菓子を作っている工房の片隅でした。ボウルの中に入った膨大な卵や木箱に列をなす饅頭を横目に、節榑立った手から和菓子が生み出されていく様を飽きもせず眺めていたことを覚えています。

そんな和菓子屋の孫が厳選するZenPlusで買える和菓子の厳選商品をご紹介します。

・【つぼ市製茶本舗】利休抹茶あんみつ

170年以上の歴史をもつ老舗の茶問屋のつぼ市。その選りすぐりの抹茶で作ったグリーンティーの贅沢な味わいの抹茶あんみつは、おすすめの逸品です。茶鑑定士厳選のこだわりの宇治抹茶で作ったグリーンティーは、あんみつ専用に生み出されたという贅沢さ!つぼ市は抹茶に一段と強いこだわりをもっているのでその味わいはお墨付きです。

茶匠の繊細な味覚で作った抹茶の風味、寒天の繊細な口溶け感や、北海道産の丹念に炊き上げた小豆と独特な製法でつくられた粒餡は甘すぎず、これぞ和菓子という究極のあんみつをご堪能いただけます。つぼ市は老舗でありながら選りすぐりの「堺のお茶」文化を世界に発信し続けているパイオニアでもあります。

【つぼ市製茶本舗】利休抹茶あんみつ
1つ入り:486円
6つ入り(化粧箱入り):3240円

利休抹茶あんみつ(1つ入り)をチェック
利休抹茶あんみつ(6つ入り)をチェック

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・【福寿堂秀信】ミックスかりん糖

福寿堂秀信は、たいへん格式の高い花街の南地宗右衛門町に創業して70余年の正統派の和菓子屋です。洗練された浪花文化の土地柄で育まれた匠の技を存分に味わえるかりん糖は、通の間でも人気の商品です。どこか懐かしい丸い缶につめられたかりん糖は黒糖、ごま、青海苔、落花生など、色も形もバリエーション豊かないろんな味が楽しめて、一口食べるととまらない美味しさ。

急なお客様の時のお茶請けや、ちょっと甘いものが欲しいとき、リフレッシュしたい時など、缶入りのかりんとうは使い勝手がよく重宝します。手ごろなサイズなので贈り物にもとても喜ばれますよ。福寿堂秀信は季を尊び、素材を選び、手の技を鍛えることを旨とし、日々精進している和菓子の名店です。

ミックスかりん糖
972円

ミックスかりん糖をチェック

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・【おきな屋】紅玉天

青森というとリンゴ。その青森県最高級の紅玉を 昔ながらの寒天の中にたっぷりと詰め込んだ和菓子の『紅玉天』は、大正7年に青森で創業した老舗の翁屋で丹精込めて作られています。

透明な琥珀色の中に浮かぶ果肉がとても美しい宝飾のような和菓子で、手作りの無添加の紅玉ジャムに、薄紅アップルグラッセのチップスを合わせた寒天の溶けるような優しい食感と芳醇な林檎の風味が口の中いっぱいに広がります。

包装紙にまるで新聞記事のように書かれているのは青森が誇る紅玉りんごの歴史についてです。包装紙までこだわっていて端々まで林檎愛を感じられるのではないでしょうか。これをしっかりと読み込んでから、是非りんご羹『紅玉天』を味わってみてください。いろんな林檎のお菓子が世の中にあれど、「紅玉天」の美味しさが唯一無二である理由がきっとお分かりいただけるかと思います。

紅玉天 1本入
1102円

紅玉天をチェック

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・【廣榮堂】白桃羊羹

世の中に羊羹は数あれど、こちらはなかなかお目にかかれないレアな白桃の羊羹です。桃の名産地の岡山の清水白桃だけでつくられた銘菓で、白桃羊羹は「白桃の女王」とも称される最高級のものを使用しています。もっちりとした羊羹の弾力と滑らかな桃の豊かな香りと食感は、一口食べたら忘れられなくなる、他ではなかなか手に入らない逸品です。

乳白色の優しい色味もとても上品なのでおもてなしのお菓子にもぴったりです。夏場は程よく冷やして冷茶とお楽しみください。

白桃羊羹
1080円

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・【亀屋茂廣】懐中志る古

このおしるこは一風変わっています。なんと餅粉100%のホタテ貝の形の皮に、熱湯を注ぐと1分で餅に変わるのです。まるでマジックのようなスイーツは美味しいだけでなく遊び心もたっぷりです。北海道十勝産の小豆のこしあんが奥深い味わいで、甘さも控えめでとても美味しくいただけます。

メーカーの亀屋茂廣は25回全国菓子大博覧会で全菓博栄誉大賞を受賞しています。

亀屋茂廣 懐中志る古
3000円

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亀屋茂廣の他の商品をチェックする

まとめ

この記事では平安時代の6月16日から継承されている日本の伝統行事である和菓子の日についての基本的な情報や海外で作れる和菓子・どら焼きときんとんの作り方、またZenPlusで簡単に購入できる洗練されたおすすめの厳選和菓子を紹介いたしました。

今、日本の伝統文化とも言える和菓子は、主に小麦粉や小豆などの植物性の素材が用いられている上、ビジュアル的にアーティスティックで大変美しいと注目され、海外ではヴォーグ誌などでも特集が組まれたりするほど人気が高まっています。現に海外でも様々な和食があちこちで手軽に食べられるようになりました。

でも正統な和菓子店となると、少しずつ店舗は増えてはいるようですが、まだまだ少ないように感じます。私が住んでいるカナダの小さな田舎町では、日本食材店の一角に既製品の大福もちとか、羊羹などが少し並んではいますが、値段は日本の何倍もしますし、いまいち手が出にくいのも本音です。

そんな時に自分でヘルシーな和菓子を作ったり、日本からとびきり美味しいものを取り寄せてみてはいかがでしょうか。どちらも手土産にすればとても喜ばれるでしょう。

幅広い世代に好まれ、長い歴史と四季折々に育まれた背景を持つ和菓子は、季節感も楽しめて見目麗しいので、今回ご紹介した和菓子の名店の厳選商品も是非味わってみてくださいね。

6月16日の「和菓子の日」、日本では古くからこの日にお菓子を食べると、疫病にかからないと言い伝えられてきました。和菓子は健康と幸福を祈る願いや、大切な人へ献上するという敬意の思いが詰まった幸せのスイーツなのかもしれません。ぜひ海外でも香しいお茶と共に和菓子の魅力を心行くまでご堪能くださいね。


ビバコプロフィール写真
ライター/フードクリエイター:
ビバコ カナダ在住

海外にいても「ほっとする和食のある暮らし」をテーマに、身の回りにある身近な食材を使った創作和食の家庭料理や、日本人でも食べやすいカナダ&北米料理を発信しています。
趣味は大葉や桜など和の植物を育てること、そして日々のお弁当作りです。

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