近年とても人気なクラフトビールですが、みなさんはクラフトビールとは何かご存じでしょうか。
「クラフト(craft)」は、「工芸」とか「職人技」などを意味する英語ですね。クラフトビールとは、小規模な醸造所がつくる多様で個性的なビールを指します。これまでにない個性的な味わいや多様なブランドをそろえているのが特徴です。
日本では1994年の酒税法の改正で規制緩和されたことで、全国に小規模のビール醸造所が登場し、当初は「地ビール」の名前でブームになりました。この記事ではクラフトビールの種類や楽しみ方をはじめ、おすすめのクラフトビールについてご紹介していきます。ギフトにするのも、喜ばれそうですのでぜひチェックしてみてください。
目次
- クラフトビールとはどんなビール?
- クラフトビールは地ビールと違うの?
- クラフトビールの種類
1. 世界中で愛される味わいの「ピルスナー」
2. バナナのような香りがする「ヴァイツェン」
3. ホップやモルトの香りが豊かな「ペールエール」
4. 香りと苦みが旨い「IPA」
5. どっしりとした黒系ビールの「スタウト」
6. 芳醇な味わいの「バーレイワイン」
7. フルーツが香る「フルーツビール」 - クラフトビールの楽しみ方
1. 色の違いを目で楽しむ
2. 個性的な香りの違いを感じる
3. 料理との相性を探る - 日本で一番クラフトビール醸造所が密集する横浜から~「横浜ビール」
- 100年以上前の仕込み室をドイツから移築した本格派~「ベアレンビール」
- ビールテイストのプロテイン飲料が話題~「BeRule」
- 海外でもZenPlusの通販で買えるおすすめの日本製クラフトビール
- まとめ
クラフトビールはどんなビール?
ビールといえば、ドイツやベルギーをイメージするかもしれませんが、クラフトビールのブームが起こったのは、アメリカです。
そのアメリカでは、「ブルワーズ・アソシエーション」という協会が、「小規模であること」、「独立していること」、「伝統的な原料や製法でつくっていること」の3つの条件に当てはまる醸造所のビールを「クラフトビール」と定義しています。そのため、日本のクラフトビールも、アメリカの流れにならっています。
日本では今のところ、明確な定義はありませんが、「いわゆる大手ビールメーカー以外の、地域密着型の小規模な醸造所で造られるビール」と説明されることが多いです。
ただ最近では、大手ビールメーカーも市場に参入し、その中には、伝統的な様式を踏襲したものもあればユニークな副原料を使った独創的なものもあったりします。規模や地域性、原料や製法だけでは定義しづらくなっているのが現状です。
クラフトビールは地ビールと違うの?
日本では1994年の酒税法改正で小規模醸造が解禁され、2000年代初めにかけて地ビールブームが巻き起りました。ところが、地域おこしの一環としてとらえられ、当初200か所以上あった醸造所が次々に閉鎖してしまいます。
そして2010年ごろ、アメリカのクラフトビールのブームが日本にも伝わり、今度は地ビールブームの反省もあって、職人技を意味する「クラフト」という言葉を使い、より独創性を追求するビールづくりが動き出しました。クラフトビールとは、地ビールも含め、品質にこだわっておいしさを追求した、多様な個性あふれるビールだといえましょう。
クラフトビールの種類
クラフトビールを原材料や製法、味わいや色などで分類すると、「ピルスナー」や「スタウト」など、100種類以上に及ぶといわれています。とてもすべてをご紹介できませんので、主におさえておきたい種類について説明しましょう。
これらのほとんどは、酵母の種類によって、「ラガー(下面発酵)」と「エール(上面発酵)」に分かれます。下面発酵でつくられるラガー系ビールは、のどごしとキレの良さを味わうビールなので、5℃前後の冷やした状態がおすすめです。一方、上面発酵でつくられるエール系ビールは、香りやコク、甘みなどを楽しむため、ややぬるめで飲むのが良いといわれています。温度によっておすすめのグラスも変わってくるので、若干それぞれについて触れておきます。
1.世界中で愛される味わいの「ピルスナー」(ラガー系)
1842年に現在のチェコのピルゼンで誕生した黄金色のラガービール。日本人にもなじみのあるスタイルで、世界中で飲まれるビールの約8割を占めるといわれています。細長いグラスで気泡の美しさも味わいましょう。
2.バナナのような香りがする「ヴァイツェン」(エール系)
ヴァイツェンは小麦のことで、南ドイツ発祥のスタイル。小麦麦芽を50%以上使い、バナナのようなフルーティーな香りがあり、苦みをほとんど感じないやさしい味わいが特徴です。グラスの上部がふくらんだグラスで香りを楽しみながら飲みましょう。
3.ホップやモルトの香りが豊かな「ペールエール」(エール系)
イギリスのバートン・オン・トレントという町で誕生したスタイル。ホップやモルトの豊かな香りが特徴です。当時は濃い色のビールばかりだったので、「ペール(=淡い)」エールと名付けられました。広い飲み口のパイントグラスでごくごく飲むのがおすすめです。
4.香りと苦みが旨い「IPA」(エール系)
IPA専用グラス
IPA は、「India Pale Ale(インディア・ペール・エール)」の略称。 18世紀末、イギリスの植民地だったインドにペールエールを送るため、防腐剤の役割を持つホップを大量に投入してつくられた苦味の強いビールが由来です。万能型のパイントグラスでもよいですが、グラスの下部に波状の段差があって、飲むたびに泡が保たれるIPA専用グラスで味わうと、よりおいしさが引き立ちます。
5.どっしりとした黒系ビールの「スタウト」(エール系)
アイルランドのギネスビール創業者、アーサー・ギネス氏が考案した黒系ビール。スタウトには「どっしりとした」という意味があり、 香ばしいナッツやチョコレート、コーヒーのような香りが特徴です。下部にくびれのあるグラスで飲むと、香りと苦みが良い具合に調和します。
6.芳醇な味わいの「バーレイワイン」(エール系)
アルコール度数が8-12%と高く、「麦でつくったワイン」とも呼ばれています。大量のモルトを使うため甘みが強く、フルーティーな香りと熟成香が楽しめます。「締めのビール」としても最適。ワイングラスでゆっくり味わうのがおすすめです。
7.フルーツが香る「フルーツビール」(その他)
副原料にチェリーやレモン、フランボワーズなどを使用するベルギー伝統のビール。甘口のフルーツビールは、デザートと一緒に食後に楽しむのもおすすめです。華やかなデザインのグラスで自由に遊びましょう。
クラフトビールの楽しみ方
ちょっと知っているとよりおいしくなる、クラフトビールの楽しみ方をご紹介します。
1.色の違いを目で楽しむ
ビールは舌だけでなく、目でも楽しめます。クラフトビールを何種類か購入した場合は、飲む前に、まず色の違いを楽しみましょう。そして、淡い色から濃い色へと飲み進めることをおすすめします。味もアルコール度数も、徐々に強くなっていくので、味わいの変化が楽しめます。
2.個性的な香りの違いを感じる
ビールの香りには2種類あります。ビールを口にする前に鼻で感じる香りを「アロマ」、ビールを口に含んだときに感じる香りを「フレーバー」といいます。
香りを楽しむのはエール系のビールですが、冷やし過ぎに注意しましょう。10℃前後が理想です
3.料理との相性を探る
レストランなどで最初に飲み物を注文するときの決まり文句は、「とりあえずビール!」ですよね。日本人になじみの深いラガー系のビールは、確かにどんな料理とも相性が良いです。
ただし、エール系のクラフトビールを楽しむ場合は、相性の良い料理の選び方を知っておくと便利です。まず、ビールの色の濃さに合わせて、料理も同じような色合いを選ぶのが、ビールペアリングの基本です。たとえば、白っぽい淡い色のビールには、豆腐やチキンなどあっさりした料理、濃い色のビールにはロースト香が特徴的な肉料理や味噌煮込みなどといった具合です。
味わいについては、基本はビールの味と同様の味を合わせて相乗効果を高めることですが、辛味の強いビールにあえて甘めのスイーツなどを合わせるなど、異なる味を組み合わせて対比するのもおもしろいでしょう。料理とのペアリングを探るのも、クラフトビールの楽しみ方のひとつです。
日本で一番クラフトビール醸造所が密集する横浜から~「横浜ビール
横浜は、日本で一番クラフトビール醸造所が密集する街です。創業20年を超える「横浜ビール」は、横浜市内で最も古くからあるローカルビアカンパニー。
ビールを通じて、地元の生産者や飲み手とのつながりを大切にしており、「横浜をクラフトビールの街へ」を掲げ、クラフトビール文化発信のリーダー的存在でもあります。同社のブルワリーレストランでは、10か所以上もある横浜のクラフトビール醸造所を紹介する新たなプロジェクトを今年2022年3月からスタートさせています。
ビールは、横浜ラガー、ヴァイツェン、アルト、ピルスナー、ペールエール、道志の湧水仕込の6種類。「道志の湧水仕込」は、横浜の水源である山梨県道志村の清涼な湧水を仕込み水に使用したやわらかい口当たりのビール。ドイツのケルン地方に伝わるスタイルで、上面発酵酵母が醸し出すフルーティーなフレーバーと低温熟成による澄んだ苦味が特徴です。6種類を飲み比べることができるセットは一番人気です。
また、もっと気軽に横浜ラガーを飲んでほしいとの思いから、2020年には「横浜ラガー缶」が新たに登場しました。ホップ由来の柑橘を思わせるすがすがしい香りと、しっかりした苦みのバランスが絶妙なラガービール。ビールを飲み慣れた通好みの味わいで、肉料理など味付けが濃い料理によく合います。
横浜ビールのホームページはこちら
100年以上前の仕込み室をドイツから移築した本格派~「ベアレンビール」
岩手県盛岡市北山にある「ベアレンビール」の醸造所は、100年以上前のヴィンテージな仕込み室をドイツ南部の街から日本に移築したことで知られています。当時のビール造りの伝統を受け継いで、いまもマイスターが手造りしています。
会社のシンボルマークの熊は、社名(ベアレン=ドイツ語で熊の意味)に由来しています。岩手県の自然に、がっしりした体格の醸造職人のイメージを重ね合わせました。熊が持つ盾に描かれた模様は、伝統的なビール造りに使われる道具がモチーフだそうです。
醸造所は市街から近く、交通のアクセスに恵まれながらも、周囲には木々が多く、散歩コースにはもってこいの場所。レストランなどの飲食施設は併設されていませんが、見学ルームや直売所があり、できたてのクラフトビールが楽しめます。外にはガーデンスペースが設けられており、食べものの持ち込みは自由。ピクニック気分が味わえます。
直売所で提供する樽生ビールは1種類なので、いろいろな種類を試したい場合は、市内に3店ある直営レストランを訪ねると良いでしょう。
ベアレンビールの定番ビールは、「クラシック」と「シュバルツ」の2種類。「クラシック」は、コクと苦味のバランスの良い本格ラガー。創業時からつくる、定番中の定番ビールです。何杯でも飲めて、飲み飽きしない味わいです。「シュバルツ」は、ドイツスタイルの新感覚黒ビール。黒ビールらしい芳ばしさがありながら、味わいはまろやかで、あと口がすっきりしています。ドイツでは主に旧東ドイツ圏で飲まれてきたビールで、世界でも人気急上昇中だそうです。
ほかにも、「ザ・デイ トラッドゴールド ピルスナー」、「ザ・デイ イノベーション レッドラガー」、「レモンラードラー」があります。
「ザ・デイ トラッドゴールド ピルスナー」は、伝統的なピルスナーのスタイルでありながら、チェコ産ザーツホップをふんだんに使い、苦味のきいた味わいが特徴。のど越しが良く、余韻も楽しめる仕上がりです。
「ザ・デイ イノベーション レッドラガー」は、ドイツのビール純粋令に基づいて醸造された、伝統と革新の1本といわれています。レッドX麦芽を使ったきれいな赤色が特徴のビールで、コクのある味わいの中にホップの風味が効いています。
「レモンラードラー」は、ビールの本場ドイツ発祥の本格派のフルーツビール。ビールとレモネードをマリアージュさせ、低アルコールでさわやかさが特徴です。2020年に缶で新登場しました。
ベアレンビールのホームページはこちら
ビールテイストの新感覚プロテイン飲料が話題~「BeRule(ベルール)」
2022年3月、世界で初めてビール風味のプロテイン飲料に認定されたのが、「BeRuleノンアルコールホエイドリンク」。サプリメントのOEMサービスなどを提供している、福岡市のイムレー・バイオテックが開発、販売しています。
「BeRuleノンアルコールホエイドリンク」は、どろどろしたイメージのあるプロテイン飲料とは違って、食事と一緒にすっきりとおいしく飲めるプロテインドリンクです。「ラガービールテイスト」と「ジンジャーエールハイボールテイスト」の2種類があり、どちらもビターな味わいが人気です。
脂質ゼロ、低糖質、たんぱく質10g含有。ノンアルコールなので、アルコール飲料による筋肉の低下が気になる人も安心して飲めます。トレーニング後、おいしい食事にお酒をグビッと合わせたいと思ったとき、のどごしの良いBeRuleは強い味方になるでしょう。
海外でもZenPlusの通販で買えるおすすめの日本製クラフトビール
これまでにご紹介した「横浜ビール」と「ベアレンビール」、それにビールテイスト飲料の「BeRule(ベルール)」から、おすすめのセット商品を挙げてみましょう。
1.横浜ビールの「6銘柄飲み比べ6本セット」
横浜ビールが誇る自慢の6種類のビールを一度に味わえるお得なセットです。それぞれのビールが持つ多種多様な色味、香り、味わいをどうぞご堪能ください。
ビール:ピルスナー、ヴァイツェン、アルト、ペールエール、横浜ラガー、道志の湧水仕込
4378円
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2.横浜ビールの「缶ビール横浜ラガー24本セット」
ラガーというスッキリとした飲み口でありながらも、柑橘を思わせるホップの芳醇な香りと大人の苦味、そしてモルトからくる香ばしさが特徴のビールです。
10395円
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⇒横浜ビールの他の商品はこちら
3.ベアレンビールの「ベアレン定番2種(クラシック・シュバルツ)詰め合わせ12本」
クラシック:ドイツ・ドルトムントで伝統的に愛飲される本格スタイルのラガービールです。コクと苦みのバランスがよく飲み飽きしない味わいが特徴のベアレンのフラッグシップビール。
シュバルツ:シュバルツ(Schwarz)とはドイツ語で黒という意味。ドイツでは主に旧東ドイツ圏で飲まれてきたビールです。他にはないバランス、黒ビールが苦手な人もはまる美味しさです。
4967円
4.ベアレンビールの「ベアレン2種(クラシック、トラッドゴールドピルスナー)詰め合わせ12本」
クラシック:ドイツ・ドルトムントで伝統的に愛飲される本格スタイルのラガービールです。コクと苦みのバランスがよく飲み飽きしない味わいが特徴のベアレンのフラッグシップビール。
トラッドゴールドピルスナー:伝統的なピルスナーのスタイルでチェコ産ザーツホップをふんだんに使ったキリリと苦みのきいた味わいです。
4617円
5.ベアレンビールの「ベアレン2種(クラシック、イノベーションレッドラガー)詰め合わせ12本」
クラシック:ドイツ・ドルトムントで伝統的に愛飲される本格スタイルのラガービールです。コクと苦みのバランスがよく飲み飽きしない味わいが特徴のベアレンのフラッグシップビール。
イノベーションレッドラガー:ドイツのビール純粋令に基づいた、伝統と革新の一本。原料にはレッドX麦芽と、ジャーマンカスケードを使用。コクのある味わいの中にホップの風味があります。
4617円
6.ベアレンビールの「ベアレン2種(シュバルツ、レモンラードラ―)詰め合わせ12本」
シュバルツ:シュバルツ(Schwarz)とはドイツ語で黒という意味。ドイツでは主に旧東ドイツ圏で飲まれてきたビールです。他にはないバランス、黒ビールが苦手な人もはまる美味しさです。
レモンラードラー:南ドイツで自転車乗りという名で呼ばれるビールのレモネード割り。香料無添加でシチリア産レモン果汁を使用しています。
4617円
⇒べアレンビール2種をチェック
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7.BeRuleの「ノンアルコールホエイドリンク2種セット」
1缶あたりタンパク質を10g含有するノンアルコールプロテインビール。キレのいい味わいと、スッキリしたのどごしに、ビターな味わいでどんな料理とも相性がバッチリです。ノンアルコールなのでガッツリトレーニングに励む方でも、安心してお飲みいただけます。
3600円
まとめ
クラフトビールの多様性や楽しみ方について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? クラフトビールには、より良い品質を目指してよりおいしいビールをつくろうとする、造り手の強いこだわりと情熱が込められているような気がします。 個性的なビールとの出会いをぜひ楽しんでください。
クラフトビールは香りがよく、普通のビールは苦手だけれどクラフトビールなら飲めるという人も見られます。ほのかな甘さやフルーティーな香りは、女性にも人気があります。
いま日本のクラフトビール界は絶好調。飲み比べパーティーなどを開いて、海外でも日本のクラフトビールのレベルの高さを紹介してはどうでしょうか。ギフトにするのも、希少性があってとても喜ばれそうです。
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