サンダルの概念が一変する
JOJO（ジョジョ）を手掛ける「祇園ない藤」は着物が日常着だった明治初期に創業した老舗だ。
着物とともに現代では特別な存在になった草履や下駄。
ところがそんな草履や下駄をルーツとするビーチサンダルは、今や世界の定番品。
美しく放物線を描く花緒は、普遍的な機能性と構造美でサンダルの形を象徴している。
それを京都・祇園の老舗履物匠「ない藤」が再構築。
原点を見つめながら、目指したのはスーパーベーシック。
新しい履物のを提案している。
もう、このコンセプトだけでワクワクが止まらない。
技術と歴史、プライドを合わせもった老舗が提案するサンダルはその素材から抜かりない。
前ツボと呼ばれる親指の付け根を抑えるのは、哺乳瓶の乳首に使われる特殊ゴム。
ビーサンと言えば、初めに痛くなるのはココ。
そして、この前ツボがフィットしないと指に力が入らずにカカトが浮いて変な力が入ってしまう。
ところがコレは、しっかりフィットする上に痛くもなりにくい。
だから、長時間履いても疲れにくいのだ。
次にアウトソール。
使用したのはタイヤにも使用されるSBRという特殊ゴム。
耐摩耗性に優れているから長く楽しめる。
芯には反発性が強くへたりにくいEVAを使用。
弾力性があるから、硬いアスファルトの上でも足に負担がかからない。
花緒は水着などに使用される特殊な素材を使用。
摩擦に強く伸縮性に優れているから、切れたり摩耗したりしにくい。
その形も特殊で、足当たりの良さと抜群のフィット感を実現している。
フットベッドには独自に開発した特殊なコルクを使用。
赤ちゃんが口に含んでも良い安全な天然素材だ。
足ざわりが良く、壊れにくいのも特徴。
実際に履いてみると、ちょっと驚き。
経験したことのない履き心地で、最初は少し力が入る。
でも実際に歩いてみると、段々楽になってくる。
花緒や前ツボが接する指の付け根や甲も痛くならない。
どうやら、使うべき正しい筋肉が使われるらしく姿勢も良くなってくる。
そして、それが心地よい。
「裸足で歩いているよう」という表現があるが、それとも違う。
足や歩き方を心地よく矯正していくイメージ。
体が馴染むまでのお時間が3日 10日ほどかかる方が多いそう。
私の場合、初日は変に力がはいっていたが4日後には1日の終わりにこのサンダルを脱いだ時に予想よりずっと疲れていないことに驚いた。
草履とサンダルの中間の様なデザインも、エッジが効いている。
どこをとっても、一目で質の良さが伝わる。
日本古来の履物は、前かがみの姿勢を支える動きを前提としている。
それに対し、西洋ではスリッパやサンダルはリラックスしたときの履物。
だから、日本の履物はミニマムでありながら指先にしっかりと力が入る作りになっている。
一般的なゴム草履などは履いて数分で疲れることもあるけど、それはこの違いによるもの。
でも指にしっかりと力が入り、重心を下げて身体を使うことができるこのサンダルは別。
1日歩いても疲れない使い方ができる。
決して安いものではないけど、サンダルの概念が一変する。
モノとしてはもちろん、佇まいまで変えてしまう履物です。
■サイズ
サイズ(cm)/2cmほどかかとを出して履く場合におすすめのサイズ※メーカー推奨サイズ※/もっとかかとを出して履きたい方におすすめのサイズ/ゆったり履きたいという方にオススメのサイズ
SS/ 21-24.5cm/24.5cm～/21-23cm
S/22-25.5cm/26cm～/23-24.5cm
M/24-28cm/27.5cm～/24.5-26.5cm
L/28-30cm/29cm～/26.5-28cm
XL/29cm～/31cm～/28cm～
■素材
花緒 polyestel polyurethan
前ツボ silicon
インソール ultrasuede
アウトソール rubber