次のチェックリストの項目の中で一つでも当てはまる人は、本書を読む価値があると思います。
・やらなければならないことが期日までにできなかったときに、むちゃくちゃ落ち込み、自分を責めてしまう。
・一度決めたことを守り通したり、やりつづけたりすることが得意。
・努力は人を裏切らないと信じている。
・自分を磨くために、勉強会、セミナー、講演会に参加したり、読書をしたりすることが好きだが、なかなか成果が出ていない。
・人に負けないくらいの努力してきた。しかし成果が出ていない。けれども、やっていればいつか成功すると信じて、これからもやりつづけていきたいと思っている。
・「自分は自分！」と思っていても、他人からの評価をとても気にしてしまい、へこむことがある。
・自分の生き方の軸をしっかり持っているはずなのに、人間関係で悩んでしまうことがある。
・偉い人の教えを忠実に守ろうとがんばっている。でも、オリジナル性があまりない。
・やっぱり、「楽しい」ことよりも「正しい」ことの方が大事だ、という信念がある。
　これらが、良いか悪いかということは人によって異なると思います。ただ、「最近何か気分が重いんだよなあ」とか、「うまくいっていないなあ」「自分の人生はこのまま進んでもいいのかなあ」など、悩みや不安を抱いている人がこの本を読むと、一八〇度の発想の転換ができて、気持ちがスッと楽になるかも知れません。人によっては生き方がみるみる変わり、別人になってように生き生きした日々を仕事でもプライベートでも過ごせるようになるかもしれません。
　なぜ、そんなことが言えるのか？
　それは、私自身が先ほどのチェックリストに挙げた内容にすべて当てはまる人間であり、悩み、へこみ、行き詰まりを感じる生活を送っていたからです。そして、そんな私が、この小説に出てくるモデルとなったＰさんに出会い、その教えに出会い、実際に自分でやってみたら、驚くほどにうまくいったのからです。最初は、Ｐさんの言っていることがまったくわかりませんでしたし、怪しいと感じることも多々ありました。けれども、「まあ、実験してみるか」という気持ちで、実践してみると大きな幸せが待っていたのです。
　Ｐさんの教えはあまりにも、一般常識とはかけ離れた内容が多いため、これまで仲のよい友人にもほとんど話すことはありませんでした。けれども、やっぱり自分だけのものにしておくのはもったいないことだと思い、「小説」という形で発信させてもらうことにしました。
　万人に当てはまる教えではないかも知れませんが、先程のチェックリストに当てはまり、悩みを抱えている人の生き方のヒントになれば幸いです。 令和六年三月　北村 遥明