つばきの金平糖
南山荘がある福岡県久留米市草野町は、つばきの里と言われています。
町内のあちこちにつばきの木が見られ、また、「世界のつばき館」や「つばき公園」が整備されて、いろいろな種類のつばきを見ることができます。
1800年代(日本の江戸時代後期)、当時、長崎の商館にいたドイツ人医師、シーボルトは、母国ドイツへの帰国の際にたくさんの日本の植物を持ち帰りました。
その中に、後にヨーロッパで大ブームへのる「ドン・ケラーリ」と名付けられた、赤い花びらに白い斑(ふ)が入ったつばきがありました。
そして、そのつばきの原産地が、久留米市草野町と言われています。
つばきの金平糖は、日本とドイツ、ヨーロッパを繋ぐシーボルトという一人のドイツ人医師の遠い記憶を呼び覚ますものです。
また、つばきは日本の茶の湯の花としてもっとも大切にされているもので、そのような日本の繊細な花の文化を、これまたヨーロッパと日本に繋ぐ金平糖で形作る美しく、繊細で、美味しいお菓子です。
金平糖の色あいごとに味が異なります。
どうぞ、お楽しみくださいませ。