コウテイペンギンはお父さんがミルクを出す!?　ツキノワグマのお母さんの奮闘子育て！　マウンテンゴリラのパパの背中はかっこいい!!　性別を変えるカクレクマノミにびっくり仰天。驚きと感動がいっぱい！　オールカラーで絵本のように読める生きものノンフィクション。
■オールカラー／96ページ／解説付き
■自分で読むなら小学校低学年から／読んであげるなら5・6歳から
わたしは生きものが好きです。
生きものたちはどれもいっしょうけんめいに生きていて、じっと見ていると、「みんな、がんばっているんだな」と感心させられます。そればかりか、「あなたもがんばって！」と励まされているように感じられてくるのです。
春、木のうえにかけられたカラスの巣から、卵を温めているメスの黒くてまあるい頭がのぞくようになると、その気持ちは、いっそう強くなります。
生きものたちが、子どもを育てるために巣をつくったり、えさを探したりしている姿は、とても真剣で、まるで祈っているようにさえ見えるからです。
多くの生きものにとって、新しいいのちは、オスとメスが出会うことで生まれます。そして、その新しいいのちが自分で生きていけるようになるまで、安心して過ごすことのできる居場所を見つけたり、おなかいっぱいに食べられるえさを探したりするのに、生きものたちはそれぞれ力を尽くします。
新しいいのちが育つために、ともに力を合わせるなかまを、この本では「かぞく」と呼んでみます。カラス、ペンギン、クマノミ、クマ、ゴリラ、さまざまな環境でくらす生きものたちには、どんなかぞくのカタチがあるのでしょう。（「はじめに」より）