1970年に発表されたジェイムス・テイラーの2ndアルバムは、のヒットをきっかけに彼をスターダムにのしあげたばかりではなく、それまで注目されることのなかったシンガーソングライターという存在そのものをアピールすることになった。メッセージ性がなくとも個人の生活光景や内面の描写に優れ、音楽的に高度であるならば、聴く者はそれを表現に値するものとして評価したのだ。 個人の心象から切り取られる彼の光景の背後には、必ずHYMN（聖歌）的な救済があり、福音の光がある。それは暗闇から明るい場所へ出ていくイメージであり、あるいは長い夜が明けて朝へ向かう心の動きだ。ややもすると甘くなる表現を、彼はバランスの取れた知性で抑えている。 音楽的にもたいへんにバランスがよく、マイルドなカントリーを基盤にブルース、R&B、ゴスペル、ブルーグラスといったルーツ音楽を高度に理解、解釈したうえでアレンジに加えている。ティン・パン・アレーに通じる都会的なフレーバーもあり、色あせることのない作品。（駒沢敏器）
Product Description
The album that launched a thousand heavy-hearted singer-songwriters on their not-so-merry way, Sweet Baby James was arguably the first shot in what became the soft revolution of the early '70s. A refugee of the Beatles' Apple label, Taylor struck commercial gold with Sweet Baby James by augmenting his acoustic guitar and soothing vocals with laid-back accompaniment (which included equally influential singer-songwriter insurrectionist Carole King on piano) and penning a slew of songs that drew upon folk, soul, and rock influences. "Fire and Rain" stands as the quintessential early Taylor tune: musically mellow and lyrically restive, it put Taylor in the Top 10 and set the tone for a popular school of '70s sound.
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