モチーフ: 石田三成 / 大一大万大吉
武将解説: 豊臣秀吉の天下統一事業を、最高の行政官として支え続けた五奉行の一人。単なる戦功ではなく、経済政策、検地、築城、そして秀吉の側近としての外交・内政のすべてにおいて才覚を発揮しました。 彼の生涯で最も有名なのは、その清廉潔白で公正な人柄から生まれた数々のエピソードです。
「三献の茶（さんこんのちゃ）」：まだ長浜城主だった秀吉が鷹狩りの帰りに寺に立ち寄った際、当時寺の小僧だった三成は、最初は大ぶりの茶碗にぬるい茶を、次に中くらいの茶碗にやや熱めの茶を、最後に小ぶりの茶碗に熱い濃い茶を差し出しました。一度に熱い茶を出すのではなく、客の喉の渇きを潤し、次第に茶の風味を楽しませるという、その細やかな心遣いと機知に秀吉は感服し、三成を召し抱えるきっかけとなりました。
「大谷吉継との固い絆」：生涯の盟友である大谷吉継との友情は、三成の義侠心を象徴します。吉継がハンセン病を患い、その体調が芳しくなかった際、茶会で吉継の顔から滴った膿を他の武将が嫌がった中、三成だけはそれを気にせず飲み干したと伝えられています。このエピソードは、三成の人に対する真摯な思いやりと分け隔てのない心を示しており、吉継が関ヶ原で三成に味方する決断を下した大きな理由とされています。
「死に際の干し柿の逸話」：関ヶ原の戦いに敗れ捕らえられた三成が、処刑場へ向かう道中、喉の渇きを訴えました。水を求めた彼に干し柿が差し出されると、「干し柿は痰の毒だからいらない」と断りました。これに対し周囲の者が「今さら命を惜しむのか」と嘲笑すると、三成は**「大志を持つ者は、首を斬られるその瞬間まで命を大切にするものだ」と言い返しました。最期の瞬間まで信念を貫き、潔くあるその姿勢は、彼の「義」**の精神を象徴しています。
戦場での評価とは裏腹に、その真面目すぎるほどの正義感と、万民の幸せを願う強い理想を持つがゆえに、世渡りの上手な武将たちからは煙たがられることもありました。しかし、三成が目指した社会の理想は、現代にも通じる普遍的な価値を持っています。
家紋解説: 石田三成が本陣の旗印などに用いたことで知られる「大一大万大吉」は、正式な家紋（通常は下り藤）ではありませんが、彼の人生哲学と政治思想を表す最も重要なシンボルです。 その意味は、**「一（人）が大（い）ち（万民）のために、万（民）は一（人）を大（い）ち（大切）にすれば、天下は（大）吉となる」と解釈されます。 これは、「一人は万民のために、万民は一人のために尽くせば、皆が幸福になれる」**という相互扶助とチームワークの精神を示しています。現代のスポーツのスローガン「One for all, All for one.」にも通じる、理想的な社会構造を簡潔に表現した言葉です。
このベアに込められた願い: このベアが抱く「大一大万大吉」は、**「公正さ」「義侠心」「信念の貫徹」の力を授けます。自分の信じる正義を貫き、仲間との固い絆を大切にしたいと願うあなたに。周囲と協力し合いながら、皆の幸せのために尽力する「チームリーダー」**の精神を宿した「義将ベア」です。