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アンサンブル・アンテルコンタンポランで名を馳せた後も、幅広い活動をしているアリニョンのソロは、あの渋いブラームスのソロ・パートの隅々にまで、まばゆいばかりの光をもたらしている。その明晰なスタイルと無理のない音を通じて、ロマンティックな翳りがごく自然に打ち出されているのが好ましい。モーツァルトも、ウィーン・スタイルの柔和さとは対照的な表現でありながら、雄弁な語り口が耳に残ることだろう。日本が誇るモルゴーア・クァルテットとのソロのやりとりも、聴きどころに富んでいる。 --満津岡信育(CDジャーナル2013年7月号)
フランスの誇るクラリネットの名手ミシェル・アリニョンと、好調モルゴーア・クァルテットの共演ライヴ盤。ショスタコーヴィチをレパートリーの中核においたり、ロックも好んで演奏したりと、日本の弦楽四重奏団きっての個性派集団とも言うべきモルゴーア・クァルテットだが、ここではしおらしく(?)定番中の定番名曲を2曲にチャレンジしている。
アリニョンは昨年10月のこのライヴの時点ではもうとうに還暦を過ぎていたはず。だがその第一級の力量は健在だ。ステージでモーツァルトとブラームスの大曲2曲を吹いても、スタミナ切れの気配はない。もっとも、いまは技よりも音楽の味わいを探求する方向にはっきり傾いてきているあたりは、年の功の自然な流れだろう。モーツァルトで言えば、第2楽章ラルゲットのテーマや終曲のアダージョ部分などに聞かれる、音色の夢幻的なニュアンスに、現在の彼の最良の持ち味がある。モルゴーア・クァルテットの面々はそのヴェテラン芸にそっと寄り添い、裏に回ってあくまでも主役を立てる。アンサンブルに完璧志向の息苦しさがないのが良い。
このモーツァルトの演奏が女性的というわけではないが、ブラームスはそれに比べるとぐんと男臭い。全体に曲のシリアス性や寂寥感を強調しない、ある意味では薄味の演奏と言えなくはないが、むしろそのさり気なさの中にこそ独自の価値があると私は思う。 --大木正純氏(レコード芸術2013年8月号)
モーツァルトのイ長調五重奏曲でアリニョンの演奏は強弱や緩急の変化が自在で、のびのびした情感をもたらしているし、店長の効果も十分に生かしている。特に第2楽章ラルゲットでは、落ち着いていると同時にのびやかな情感が展開される。ここでのアリニョンの演奏は実に魅力的で滋味に溢れており、一方の弦の音色も美しく、クラリネットの柔らかい響きと見事に調和している。
ブラームスのロ短調五重奏曲でのアリニョンの演奏は、同じくのびやかで同時に落ち着いているが、ドイツ系の奏者の演奏にしばしば見られる一種の“重さ”がないので、どの楽章もスッキリとした印象を与える。長い旋律を一気に、しかも急ぐことなく演奏するアリニョンは、この曲のイメージにふさわしい。クラリネットと弦のアンサンブルも緊密で、第2楽章は彼らの演奏が最も効果を収めている。アリニョンのテクニックは実にしっかりしていて、緩急と強弱の自在な変化が楽曲の繊細な感情を美しく表現している。 --高橋昭氏(レコード芸術2013年8月号)
内容紹介
【クラリネットの最高峰×カルテットの最右翼】
2012年10月1日。記録的な影響をもたらした台風17号が東京を去った夜、紀尾井ホールは再び嵐に包まれた。ただし、今度は感動の嵐に――。
フランスから来日したミシェル・アリニョンは、ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランで活動した後にパリ・オペラ座管弦楽団首席奏者、国立パリ高等音楽院教授を務めたフランス管楽器界の大御所。在京オーケストラのトップ奏者たちが集まったモルゴーア・クァルテットは、クラシックに留まらない幅広い音楽で常に注目を集めるアンサンブル。
ともに古典から現代までのあらゆる音楽を手中に収めた日仏の達人たちがコンサートの開催さえ危ぶまれるなか生み出した音楽は、最高にエキサイティング!
CDジャーナル推薦盤、レコード芸術準特選盤、レコード芸術優秀録音盤
アーティストについて
【ミシェル・アリニョン(クラリネット)】
フランス国立パリ高等音楽院でクラリネット、室内楽のプルミエ・プリを得て卒業、アメリカのミシガン大学で研鑽を積む。1972年ジュネーヴ国際音楽コンクール第2位入賞。1978年から1983年まで、ピエール・ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランで活動。1984年から89年までパリ・オペラ座管弦楽団首席奏者を務めた。1989年から2009年まで、ギイ・ドゥプリュの後任でフランス国立パリ高等音楽院教授として教鞭をとる。2010年、スペイン、レイナ・ソフィア高等音楽院名誉教授に就任、現在に至る。
フランスを代表するクラリネット奏者として、モーツァルト以前のクラリネットのための作品から現代に及ぶ幅広いレパートリーを持ち、 その超人的な技術と共に、現代音楽の演奏解釈には定評があり、多くの著名な作曲家から作品が献呈されている。活発な演奏活動と共に、数多くの録音も手掛けている。また、世界各地の講習会に招かれ、後進の育成にも情熱を傾けている。
元フランス国立パリ高等音楽院教授。レイナ・ソフィア高等音楽院名誉教授。大阪音楽大学客員教授。ビュッフェ・クランポン・マント工場専属テスター。
【モルゴーア・クァルテット(弦楽四重奏)】
・第1ヴァイオリン:荒井英治(東京フィルハーモニー交響楽団ソロ・コンサートマスター)
・第2ヴァイオリン:戸澤哲夫(東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団コンサートマスター)
・ヴィオラ:小野富士(NHK交響楽団次席ヴィオラ奏者)
・チェロ・藤森亮-(NHK交響楽団首席チェロ奏者)
MORGAUA QUARTET (モルゴーア・クァルテット) は、ショスタコーヴィチの残した15曲の弦楽四重奏曲を演奏するため1992年秋に結成された弦楽四重奏団。翌’93年6月に第1回定期演奏会を開始、以来モルゴーア・クァルテットの斬新なプログラムと曲の核心に迫る演奏は常に話題と熱狂を呼んでいる。
’98年1月、第10回「村松賞」受賞。’05年4月、マイスター・ミュージックから《ボロディン:弦楽四重奏曲集》を発売。’11年5月、2010年度「アリオン賞」受賞。’12年6月、日本コロムビアからプログレッシヴ・ロック・アルバム《21世紀の精神正常者たち》をリリース。ボーダーレスな弦楽四重奏団として高い評価を受ける。
「モルゴーア」はエスペラント語(morga?a=明日の)に原意を持つ。
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商品番号 | B00CDXLJNY |
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発送重量 | 80 g |
商品パッケージ寸法 | 14 x 13 x 1 cm |
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