クイズの答え
日本の駄菓子としておなじみのビッグカツ。その中身は果たして何なのか。正解は…
「魚肉シート」
でした。
日本に住んでいると、スーパーやコンビニといった至る所のお菓子コーナーで見ることができるビッグカツという駄菓子。平べったく大きめのサイズで、衣とソースが特徴的なそれは、日本の小さな子どもたちの心を掴みました。大人になった今でも愛好している人は多く、つい買い物に行ったついでに懐かしくなってお酒のつまみなどに買ってしまうことがあります。
ところで話は変わりますが、カツとはどんな料理かご存知ですか?
カツとは、パン粉を素材にまぶして油で揚げた日本料理で、つまりはフライとほとんど同じ料理と言ってもいいでしょう。一般的に、肉を揚げた場合はカツ、魚介類を揚げた場合はフライと呼び方が使い分けられているようです。
ビッグカツが、カツという名前を持っているからにはお肉が使われているように思えますが、実はお肉ではなく魚が使われているのはご存知ですか。
昔から何気なく食べていたビッグカツというお菓子の正体を知らないという日本人は、以外にも多かったりするのです。
今回は、ビッグカツという駄菓子の正体とその魅力、日本の駄菓子でよく扱われている魚肉シートとはどんなものなのか、についてピックアップしていきます。
ビッグカツの正体
ビッグカツは、広島県呉市の駄菓子メーカー・株式会社スグル食品(現:株式会社すぐる)にて1978年から現代まで日本で売られているロングセラー駄菓子の一種。主にスーパーマーケットやコンビニエンスストアで購入することができます。
1つあたりの価格は30円。なんと、ビッグカツが生まれた1978年から40年以上価格が変わったことがないようです。物価が上がっている昨今の日本の製品の中でも、ずっと値段が変わらず、お小遣いでなるべく安くたくさんのお菓子を買い求める子どもたちの強い味方です。
他の駄菓子と比較すると、大きめのサイズで食べごたえもあるというところもビッグカツの人気の理由になっています。
そんなビッグカツは、見た目が日本料理のとんかつに似ています。とんかつは日本を代表する豚肉を油で揚げた、いわば豚肉のフライであり、ビッグカツはとんかつを意識した駄菓子です。
甘辛い味付けに加え、ほのかに感じるカレー粉のスパイシーさ、サクサクとした本物のとんかつをイメージさせる衣は、子どものみならず大人の心も掴んでいます。中には、ご飯のおかずにビッグカツを選んで食べる人もいるほど、熱狂的なファンもいるようです。
一見平らなとんかつのようなビッグカツの正体は、魚肉シートに衣をまぶして味をつけた、というものでした。ビッグカツに豚肉は一切使われておらず、厳密には魚肉のフライと言っても良いでしょう。
ビッグカツの正体が肉ではなく魚と言われると、どことなく肉と比較して健康に良いイメージもありますね。
思いっきりとんかつが食べたいものの、油などが食事制限で気になる方は、ビッグカツを代わりに食べることで気が紛れるかもしれません。
魚肉シートとは?
文字通り、魚のすり身を薄い板状に成形した魚肉のシートです。
日本の駄菓子には、魚肉シートを使ったものが幅広く存在しており、好きな駄菓子の名前を挙げていくと、全部魚肉シートだったりするほど。
材料には主にスケトウダラが使われることから、魚のすり身を固めた食品であるかまぼこと非常に似ているかもしれません。
ビッグカツを正確に表そうとすると、「味付きかまぼこのフライ」と称することもできるでしょう。しかし、そのような名前ではあまり特別魅力的には思えず、ビッグカツという名前がとても魅力的であることが再確認できますね。
ちなみに、ビッグカツの製造元であるすぐるは、自分だけのビッグカツを作れる夢のような商品を出していたことがあります。
その商品は「ビッグカツの肉」と称され、超巨大な魚肉シートが袋に入っています。それを好きな形に切ってオリジナルの形にしてみたり、単純に切り分けてたくさんの魚肉シートを用意したりと楽しみ方は様々。その容量はビッグカツ33枚分とされており大変お得でしたが、2023年現在は販売終了してしまっているようです。
海外から見た駄菓子
駄菓子屋さん
日本で長い間愛され続けるビッグカツに限らず、手軽な価格でお菓子が買える駄菓子という文化は、昨今の海外でも注目を集めています。
海外への駄菓子の認知度を高めるきっかけとして、アニメに出てくる駄菓子屋さんの存在があります。
近年は「だがしかし(作:コトヤマ)」が駄菓子を取り扱った漫画・アニメとして話題となり、日本の駄菓子屋という存在と駄菓子の手軽さが世界中に広く周知されることとなりました。アニメの効果で、安く多彩な駄菓子たちへの憧れを持つ海外ファンも多くいます。
それ以外にも少し時代の古いアニメや漫画で背景として登場することもあり、海外アニメファンで駄菓子を知らないという層は意外にも少ないのかもしれません。
種類が数多い駄菓子の中で、ビッグカツも海外で人気があります。
特にビッグカツの人気がある国は、フランス。フランスではポピュラーな白身魚のフライ「poisson pané(ポワソンパネ)」があり、ビッグカツとポワソンパネがとても似ているというところから、フランス人から親しまれやすく、人気があるようです。
他にも、甘じょっぱい中のスパイシーさや、魚肉シートの歯ごたえとサクサクの衣が合わさった食感で好む海外の方も多いようです。
日本を代表する他の駄菓子
近所に駄菓子屋があるという人は、日本でもそう多くなく、駄菓子を手に入れるにはコンビニやスーパーマーケットに行く必要があります。特に海外ではなおさら駄菓子の入手は難しいでしょう。
今や日本国内や海外問わず、駄菓子もインターネット通販で大量に買い込んで好きなときに好きなだけ食べる時代です。
今回話題のビッグカツは、下記通販から買うことができます。
おすすめの駄菓子
ビッグカツには、すぐるから販売されているものの他に、株式会社やおきんから販売されている「Bigカツ」も流通しています。すぐるのビッグカツが欲しい方は、購入する際に注意です。
また。ビッグカツ以外にも、日本を代表する人気駄菓子から2つピックアップしてご紹介。
正式名称は中野の都こんぶ。
マコンブを原料に、酢や甘味料で味付けされた、甘酸っぱい昆布の駄菓子です。酢こんぶと呼ばれることもあります。
見た目は昆布に白い粉がまぶされている至ってシンプルなもの。この白い粉は魔法の粉と言われており、アミノ酸の旨味と甘味が凝縮された調味料です。
甘酸っぱい中に昆布の塩加減と旨味が凝縮され、海外ではなかなか食べられない味わいがあります。
ビッグカツ同様に魚肉シートを使った駄菓子です。パッケージのロックンローラーのようなキャラクターが印象的ですね。
ビッグカツとは異なり、衣はなく、味も豆板醤や唐辛子といった辛めの味付け。
一口サイズの小さいものから、スティック状のものまで、こちらも根強い人気のある駄菓子です
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