【内容紹介】
4歳の幼少時代、大阪市から広島市に引っ越した日からの記憶が鮮明に思い出されます。昨日の出来事の様に。
広島市白島の街は軍の施設に囲まれて毎日、号令、軍歌、軍靴を聞きながら「大きくなったら兵隊さんになるんだ」と希望に燃えていました。
小学校で一番偉い校長先生は「日本は神の国だから、必ず戦争に勝つ」と言われました。中学校の校長先生も同じことを言われました。
戦争に勝つことを信じた軍国少年は、食糧難や物資不足に耐えた少年時代でした。
【著者について】
1931年　大阪市出身
1935年　広島市に転居
1945年　広島県立広島工業学校1年入学。被爆。
苦しい家計のなか、奨学金を得て卒業。
1951年　三菱レイヨン(現：三菱ケミカル)に就職。
設計業務、発電所業務に従事、結婚。
35年の会社生活の中でポーランドへの長期出張を3度経験。そこで「アウシュビッツの絵」に出会う。自らも急性膵炎、肝障害、胆嚢炎…手術と入退院を繰り返しながらも2人の息子とそれぞれの妻、そして５人の孫に恵まれた。
ポーランドの第3の都市ウッヂで知り合った家族とは今も文通を続けており、国際社会に向けて「ヒロシマ」を発信し続けている。